Ｆ１最後の日とＦ１陰謀論

ついにこの日がやってきました。　Ｆ１最後の日（笑）　こじれにこじれたＦＯＴＡとＦＩＡの抗争は、ＦＯＴＡ側が新シリーズ設立をぶち上げ、コレに対してＦＩＡは”訴えてやる！”と返しています。　といっても、お互いに”想定内”らしく、イギリスＧＰ自体が粛々と行われているのがいとおかし。　てっきりレースボイコットとかあるのかな？と思ってたんですが。　イギリスＧＰ後に３週間のインターバルがあるので、この間にまたモズレーが要らん入れ知恵されてまたおかしなこと言い出して、次のニュルのＧＰがボイコットされると困るんだけど。　券も買ったし。

今回の騒動の発端は一言で言えば利権＝金なんですが、お互いに健全な魅力ある競争だとか持続可能な競争だとか公正なルール改正だとか、もっともらしいことを言ってごまかしています。　まあ、お互いに引くに引けないところまで来ているので、一度分裂シリーズやってみたら？としか言えません。　アメリカのＩＲＬとチャンプカーの分裂の例に見るまでもなく、お互いにジリ貧なのは目に見えているんですが。

さて、今回の騒動については色々な自称ジャーナリストや関係者がコメントしていますが、この中で面白かったのがオートスポーツ６月１１日号で自称”事情通”の語る真相。　今回の問題をこじれさせているのは言うまでもなく、Ｍっ気だけではなくてＳっ気もあったモズレーと元ヨメサンへの慰謝料で天文学的なお金を失ったバーニー。　しかし、この二人は実はイギリスのある投資会社の利益のためにピエロ役を演じているに過ぎないというもの。　記事中は伏字でしたが、この投資会社とはＣＶＣキャピタル･パートナーズに他なりません。　現在のＦ１運営会社の大株主です。　この会社、バーニーから”持ってるだけで大儲けできますよ”とそそのかされ運営会社の株を超高値で買ったものの、昨今の経済危機で儲かるどころかどんどん金を失っているのは明白。　トルコＧＰのガラガラのグランドスタンドが教えてくれるまでもなく、拡大路線をとってきたＦ１のビジネスモデルは既に破綻状態であり、遅かれ早かれ立ち行かなくなるのは目に見えていたのに...　本当に間の悪い会社だこと。　”ＦＯＴＡ側で一人だけごねてるヤツがおる！！”とモズレーから名指しこそないものの罵倒されたブリアトーレがごねている理由も、各チームに支払われるべき分配金が（去年から）滞っているからに他なりません。　

で、バーニーもモズレーもこのＣＶＣキャピタル・パートナーズのために暗躍し、なんとしてでも、そう、たとえフェラーリやマクラーレンを失ってでもＦ１のランニングコストを下げ、このお客様＝ＣＶＣキャピタル・パートナーズに楽になっていただくのが目的なんだと。　デーブ・スペクターが聞いたら青筋立てて「この人ね、バカ！バカですよ！」と叫びだすであろう暴論だけども、陰謀論大好きな私は大歓迎。　さっそくＣＶＣキャピタル・パートナーズのことを詳しく調べようとしたら...ないですよ！　情報がっ。　あの何でも我先に項目化しないと気がすまない人達が巣食うウィキペディアにさえ項目が出来てないなんて！！！　それだけでも陰謀の匂いがぷんぷんしません？

それでもあきらめずに英語版ウィキを調べたらようやく見つけました。　この会社、ヨーロッパではサムソナイトやベルギー・オランダの郵便会社を支配下に置いており、日本でもすかいらーくや資材大手の信和の株を持っているようです。　きっとルシフェリアンの手先だな。

さてＦ１の分裂の話しに戻りますが、歴史と実力のあるチーム・ドライバーが出てて、レース主催者の懐にも環境にもやさしい新Ｆ１。　かたや国際自動車連盟公認の元祖Ｆ１、契約の残ってる限りは有名なサーキットもこっち側です。　さあ、どっちを選ぶ？　先のアメリカのインディーカーシリーズと呼ばれていたカテゴリーの話しに戻りますが、このシリーズ、その名が示すとおり伝統のインディ５００を頂点にいただくシリーズなんですが、インディアナポリスを所有するトニー・ジョージのグループ（後のＩＲＬ）とシリーズ運営の中心的な役割を果たしていた実力派チーム・ドライバーのグループ（後のチャンプカー）に分裂してしまいました。　理由はもちろん金です。

で、実力も名もあるチーム・ドライバーが出てるけどインディ５００のないシリーズと、インディ５００はあるけど聞いたこともないチーム・ドライバーが戦うシリーズに分かれて数年やったですよ。　最初はチャンプカーが優勢かなと思われていたんですが、分裂が長期戦になるにつれてＩＲＬでもドライバーやチームが育ってきて後半はＩＲＬのほうがいい？ひょっとして・・・　でも、結局どっちもどうにもならなくなって、昨年元の鞘に納まりました。　で、再統合後初めての開催になった今年のインディ５００、さぞや盛り上がったろうなあと思ったら、ここ数年で最悪の客の入り＋ＴＶ視聴率だったそうです。

失ったファンの信頼はそう簡単に元に戻るものではありません。