SSブログ

WEC富士戦から その2(AUDI編) [モータースポーツ]

WEC富士戦からパート2は王者アウディe-tronクワトロです。

1010.jpg 

だいたいの構成はトヨタと同様。 ちょっとノーズが幅広いのはハイブリッドユニットを格納するため?

1012.jpg 

フロントカウル。 縦長で複雑な構成のヘッドランプが特徴。 これ、ほぼホイールアーチの高さいっぱいまでLEDが仕込まれています。 これは、あらゆる車高のクルマのリアビューミラーに視認してもらうための工夫ですね。 こういうところは、さすがヨーストレーシングの永年の経験が生きています。 でも、それでもぶつけられるのね…

1011.jpg 

このヘッドライト、外周部が赤や青に発光して号車の区別をしています。 2号車が青、1号車が赤となっています。 こういうんは、さすが高級車っぽい。 ピットインで一度消えたヘッドランプがスタート前に再び発光する様は、まるで合体ロボットの起動シーンみたいでかっこいいです。

1014.jpg 

リアカウル。 左右に3本ずつ位置決めピン、キャノピーの両側にファスナーが付いています。

1015.jpg

ピットのガントリーにはタイヤ交換のエアガン完了を示すLED信号が見えます。

1019.jpg 

中盤の緊急ピットイン。 これ、ピットレーン上で撮影しているように見えますが、実は金網越しに撮ってます。 AUDIのピットはゲート3のすぐそばにあるので、ゲート越しに撮りました。

1016.jpg

AUDIのピット”BOX”。 高級です、まさに建造物です。

1018.jpg 

ちなみにこちらはライバルのトヨタ。 手作り感満載の仮設住宅です。 ちゅうか、トヨタの質素すぎません。 F1の時はもっと豪華だったはず。 そういえば、トヨタはF1撤退時にモーターホームをルノー(現ロータス)に売却したとか。 主要なピット設備も処分(売却)したんでしょうね。 これは、テストとかで使ってた予備かな? こういうところにも2号車をなかなか走らせられない台所事情があるのかも。 モリゾーさん、中国問題で厳しいでしょうが、ぜひとも予算増額を。

1013.jpg 

さて、AUDIに戻ってフロント部。 ホントはもっと調べたかったのですが、ピットウォークは人が多くて多くて、これぐらいしか撮れませんでした… フロントのプッシュロッドの後ろにドライブシャフトが確認できます。 トヨタのHVユニットがリアのパワートレーンに組み込まれているのに対し、AUDIはリアにディーゼルのパワーユニット、HVユニットはフロントに置いています。 クワトロだからでしょうが、通常車を割と簡単に4WDのHVに改造できます。 しかし、このHVユニットは本当にAUDIのパフォーマンスアップに貢献しているのでしょうか?

現在のレギュレーションでは車速が120KPHを超えるまでフロントのパワーユニットを使えません。 奇しくもトヨタが勝ったサンパウロも富士も、長いストレートにつながるタイトコーナーの脱出は上り坂になっています。 車速が120KPHを超えてフロントの駆動がオンになっても、上り坂で荷重がリア寄りになっているためフロントの駆動がうまく活かせません。 それをディーゼルの強大なトルクで補っているのでしょうが、逆にこれがタイヤを痛める原因になっているのではないでしょうか?

今回のレースでは、AUDIがピットインごとにタイヤ交換しなければいけないのに対し、トヨタは2スティントもたすことが出来、これが勝負のあやとなりました。 実は、AUDIは燃費はもっともつのに、タイヤ交換のために早めのピットインを強いられているとも言います。 e-tronクワトロだから4WDのHVねっていう会社の方針もあるのでしょが、AUDIのHVシステム、完成までにはもう少し時間がかかるようです。

1017.jpg

レース後、ガレージの中でたたずむAUDIモータースポーツのディーター・ガス(左)。 トヨタのF1時代のチーフエンジニアとして知られていますが、もともとはアウディのレースエンジニアの人ですね。 トヨタのF1撤退と同時に配下のレースエンジニアたちを連れて、懇意のマイク・ガスコインのいるロータス(現ケーターハム)に移籍しました。 そのまま一緒にやるのかなと思ってたら、昨年マイクと袂を分かち古巣のAUDIに戻りました。 トヨタとは因縁の対決ですね。 こういうしがらみを持っている人もいれば、レース中にろくにバックミラーも見ないずぶの素人も走ってるWEC、奥が深いです。


nice!(1)  コメント(0) 
共通テーマ:自動車

nice! 1

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。