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イギリスの道、ドイツの道 ランダバウトの違い [のりもの]

最近、出張でイギリスによく行くが、あらためて思うのが”イギリスの田舎道は走るのが楽しい”ということだ。 

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確かに、ドイツにはアウトバーンという世界に誇る高速道路網があるが、日常の、普通の田舎道を走るのにはイギリスのほうがいい。 本当にドライブが楽しいと感じられる。 

一番顕著な例が、ランダバウト(Round about)とよばれる独特の交差点システムの造り方だ。 日本では普通、どんなに交通量の少ない交差点でも信号をつけて、どちらか片方の通行を完全にシャットアウトしてしまうが、このランダバウト(別名トラフィック・サークル)は交差点を円形の周回路にし、よほどの交通量でない限りは信号をつけない。 ランダバウトに入るクルマは、優先側からクルマが来ていなければ、自分のタイミングで交差点に入っていける。 一見、危険なように思えるが、単純な原則を守りさえすれば事故も起こらずに通行を無造作に中断しない、非常に合理的なシステムだ。 まず、日本を始めアジアでは絶対導入不可なシステムだ。

同じランダバウトでも、イギリス人が作るのとドイツ人が作るのではこうも違うのかと思えるのがおもしろい。 

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これがドイツの典型的なランダバウト。 左右対称で非常に幾何学的に美しい形。 でも、通過するにはかなりスピードを落とさないといけない。 スローイン・スローアウト型。

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イギリスのランダバウト。 入り口と出口の角度が微妙に違い、入るときに徐行しても、出るときは車を操りながら加速しながら立ち上がれる。 中央部の周回路にもかなりのカントがついている場合が多い。 スローイン・ファーストアウト型。

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イギリス人が決して交通安全に無関心というわけではないが(レーン減少時の合流のときは、きちんと1対1で合流していく、それはそれはマナーがいいよ)、何が何でも安全優先、デザイン優先のドイツと、でも走って楽しくなけりゃのイギリス。 こういうところの違いもおもしろい。


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ひでくん

はじめまして。
欧州ではランダバウト システムは、導入されている国多いですよね?
田舎道では、おっしゃるようにとても合理的に思えます。
日本でも断片的(特に左折時)に導入している箇所があったりしますが、
地形に依存しているところありますね。

by ひでくん (2008-07-25 12:19) 

ちみる

ひでくんさん、はじめまして。
そもそも交差点が円形になってるなんて、初めて聞いたときはまったく想像できませんでした。 十字路ぎりぎりまで家が建っている日本の交差点のイメージしかなく、どうやってそこ円形にできるのだろうと思ってましたが、こっちに来て納得。 初めから(家が建つ前から)道がそういう風に作ってあるんですね。 ランダバウトはもともと騎馬を通すためのものだったと聞いたことがありますが。
by ちみる (2008-07-27 13:52) 

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