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ケルンのビル倒壊現場 [地域ネタ]

既に日本でも報道されているようなので、ご存知の方も多いかと思いますが、去る3日にドイツ・ケルン市の旧市街で大規模なビルの倒壊事故が起こりました。

倒壊したのは、有名なケルン・カーニバルのスタート地点である聖セヴェリン教会からケルン大聖堂へと向かう、セヴェリン・シュトラッセ(ジーヴェリン・シュトラッセ)沿いにあるケルンの歴史資料館(Historisches Archiv)です。 事故現場の詳細と倒壊前の写真は以下参照のこと。

 http://www.bild.de/BILD/news/2009/03/03/haus-in-koeln/eingestuerzt.html

ケルン市内在住で、子供の送り迎えのために毎日倒壊現場前を通るバスを利用していたというS子さんの話しによると...  

事故当日に子供を迎えに行くためにバスを待っていたのに1台もやって来ない。 おかしいなと思いながら、バスをあきらめて電車に乗り換えようとしたところ、街中のあらゆるところからサイレンや救急車の音が聞こえてきた、そして、今まで見たことのない数のパトカーが街中を走り回っていたとのことです。

この事故で2名が死亡、いまだ2名が行方不明(今日時点で捜索は打ち切り、これがドイツの合理主義か?)ということです。 倒壊の規模に比べて被害があまり大きくならなかったのは、当の歴史資料館では、倒壊前に建物自体から大きなきしみ音がし出したので、中の職員は皆大急ぎで外に飛び出して難を逃れたからだそうです。 犠牲者は巻き添えで倒壊したアパートの住人だとのこと。

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今日の事故現場。 現場にいたる道路各所には警官が配備されています。 パトカーのナンバーを見ると、アーヘンから駆り出されている警官もいるようです。

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現場に隣接する学校の建て屋越しに。 巻き添えで損壊した隣の建物が生々しい。 なお、歴史資料館の隣には、ケルンで1・2といわれる進学校のギムナジウムがありますが、数ヶ月間はクラスごとにケルン市内の色々な学校に疎開するそうです。

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事故現場の前のジーヴェリン通り(SeverinStrasse)の地下は地下鉄工事の真っ最中。 (写真内の柵も、事故以前にこの地下鉄工事のために設置されていたものです。) 当然、真っ先に事故への関与が疑われましたが、ケルン市当局はいまのところ事故への影響を否定しているとの事です。 ただ、事故後の空撮写真を見ると、建物の土台部分の土砂がごっそりとなくなっている事が確認できます。

ワタシの住むNRW州では連日、ニュースで事故の進展を報道しています。 モノが歴史資料館だけに歴史的資料の損失も甚大なようで、永年にわたり歴史的資料の復元・修理に当たってきた担当者が記者会見の場で泣き崩れるという場面も放送されていました。

倒壊したビルは1970年代の建設。 現在、ケルンをはじめ、ドイツのあちこちで古いビルの取り壊し・建て替えが行われています。 現場では基礎の工事のために驚くほど深く地面を掘り返していますが、建設中や解体中のビルを見ると我々の常識から考えると考えられないくらいに柱や壁が貧弱です。(高層ビルでさえ) このような事故が二度と起こらなければいいのですが。


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